『ベイブ』
子豚が、種を超越した可愛さ“だけ”を武器に世の中を調子よく渡っていく話。
いや、マジで。
お世話になっている飼い主のおじいさんの役に立ちたいと、様々な人(動物だけど)の力を借りて幼い子豚が成長していく感動モノ―…の皮をカムった無責任スーダラ物語。それが『ベイブ』。
よっく観ると、ベイブはまったく苦労をしてません。種族を越えて訴えかける愛狂しさに、周囲が自発的に骨惜しみをしないのです。その“業”はカリスマキャバ嬢か伝説のホスト並です。―いや、キャバ嬢は判りませんが、ホストは陰で結構努力してるらしいですが―。
ベイブが自ら“動く”のはクライマックスの競技会“だけ”で、しかもその場に於いても、まったく“(能力的には)頑張って”いません。可愛いだけで世の中を上手く游いでいくベイブに世の摂理を感じましたが、まったく感動できません。誰か、私に『ベイブ』の“素晴らしさ”を教えて欲しい…
“美しさ”の為に運命に翻弄される『ラブリン・モンロー』という作品がありましたが、『ザ ムーン』でジョージ秋山作品は懲りたので、斜め読みしかしてないのでよく判りませんが、
可愛いければ愛でられ、美しければ散らされるのでしょうか。