さて、『屍者の帝国』には軍医を志す学生ワトソンが登場しますが、
元軍医のワトソンの相棒と云えばシャーロック・ホームズ。
謂わずと知れた探偵ものの元祖か始祖かという作品です。作品の内容に謎が溢れてますが、ホームズ自身も結構謎に包まれております。その内の一つに“バリツ”があります。
バリツは、ホームズが使う格闘術で日本の古武術であるという記述がありますが、研究家によると「“バリツ”なンての日本にあらへンやン??」と謎の武術とされていましたが、
文責担当は“馬術”があるやンと、何故に首を傾げる要素があるかと思案投げ頚です。
後出しのようですが、“バリツ”、“バディトゥ”とも記述されることもあります。“馬術”しか考えられないと思われるのですが…?
はてさて、文責担当は何も名前の響だけで上梓してるのではありません。本来の馬術、敢えて古流馬術と謂いいますが、馬を操る術も含めた戦場武術、合戦術を云います。
弓、槍、刀、小太刀、棒等の武器術、武器を失い馬を喪っての徒手空拳の組討ち術、当て身技、取手法等々をも含めての戦場操馬法を“馬術”と謂うという説があるのです。戦術レベルの軍略も、ある程度は考慮されていたとも思われます。歩兵ではなく騎馬であれば、移動の範囲、速度等を考慮すれば、点だけでなく線、面で戦場を把握しなければならないのは当然かと。
現代競技馬術の“馬を操る術”だけの馬術で考えるとおかしいと感じられるでしょうが、
戦場武術と考えれば、結構イイ線イッてる?と思われます。
ホームズは馬に乗れますしステッキ術も披露しています。無手での喧嘩も強く、物事を多角的に観察する思考力を持ち合わせるとあれば、“バリツ”=“(古流)馬術”の信憑性はかなり高いのではないかと自画自賛したりしてました、
が、
10年程前に出た『世界格闘技大全』という本によると、イギリスの片隅で一子相伝に近い形で“バディットゥ”なる武術が継承されていたことが確認されたそうです。日本の古流柔術が源流になっているそうです。
まぁ、件の本ではそう言う流派があるという紹介だけで、如何なる術理や技法、理念があるのかの詳細もありません。卵と鶏は、果たして醜いアヒルの子なのか…?